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男の言い分はもっともである。
「常識的に考えれば、それ以上は認めてないとわかるでしょう」
晃司が食い下がるが男には通じないようだ。
「ほれ、時間は良いのかい」
男には言われて腕時計を見る。さすがにもう家を出なければ会議に間に合わなくなる。
晃司は男が玄関に向かうのを追いかけた。男を先に外に出して自分も出る。鍵を掛けている間に、男が呼んだエレベーターが到着した。
エントランスで男と別れて、足早に駅に向かう。途中のコンビニでペットボトルのソーダを手に取る。少し迷って、菓子パンも二つ掴んだ。飲食店で掻き込む時間は取れそうに無いと判断したのだ。
昨夜の残業から調子が狂いっぱなしで落ち着かない。晃司はため息をついた。
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