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晃司は自分が不利な状況に舌打ちをした。
「それによぅ、出るときにスマホを忘れちまって。アレがねえと仕事が探せねえんだわ」
「仕事ですか」
「おう。日雇いで、
暴行の件は黙っとくからと男に言われて、晃司は渋々ドアを開けた。
「ああ、あったあった」
先にリビングに駆け込んだ男は、ソファーの上に置かれたスマートフォンを手に取った。
「あちゃぁ、電池切れだぁ」
言うなりバッグから充電ケーブルを取り出す。
「コンセントは、あった。変換アダプターも借りるよ」
もう好き放題である。晃司は諦めのため息とともに口を開いた。
「仕方ないので一週間だけですよ」
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